AEG G.IV
● アルバトロス G.2  Albatros B.II ●
実機について
アルバトロス B.IIは,開発当初はアルバトロスDD(Doppledecker)と呼ばれており,それと平行して片翼に3組の翼間支柱を持つDDK(後のB.I)も開発中であった。初期タイプの機体でありながら,大小の改修が施されながら登場から終戦後まで6年間製造が続き,製造を請け負った7社の総機数は5千機近くにものぼる。

搭載された非力なメルセデスI型ないしII型は,シリンダーに特徴があり,2気筒分がひとつのまとまりになっている。またIIIの型のようなカムのプシュロッドが無い。最初期の機体にはコクピットの前面正面にラジエターが配置されたが,当然前方視界を損なうことになり,やがて本機のように胴体両側への配置となったが,更に後には上翼の全部に移動された。

一般的に,後部に機銃座を置くために複座機が開発されたが,本機が登場した大戦最初期には,偵察の為の使用目的あった為,非武装が標準であった。後部座席はパイロット席となっていて,偵察手は前席に乗る配置となっている。木製モノコックの胴体は,トネリコの縦通材にトウヒの3プライの合板を打ち付けた構造になっている。エルロンと尾翼には鋼管の骨組みが採用された。

非武装期間は短く,やがて小型爆弾やハンドガンが持ち込まれるようになり,IIaでは,機体の構造素材に鋼管が多用されるなど改修が進むにつれ,マシンガンの設置なども行われるようになる。また,後継機はC型となり,本機をベースにし,150馬力にパワーアップしたエンジンを搭載したC.Iが開発されるに至る。

本モデルは,搭載機銃はまだなく,爆装は胴体底外部に12.5kgのPuW製(Prufanstalt und Werft der Fliegertruppen 最初の『u』はウムラウト=「The Test Institute and Workshops of the flying troops」)爆弾4個を搭載する爆弾架が取り付けられた時期のものである。また,20kgのカーボナイト爆弾も搭載されたようだが,恐らくは爆弾架に取り付けたものではなく,コクピット外側に紐で吊るしたものを切り落とすか,手で投げ落としたと思われる。


主な緒元
・全長:7.76m
・翼幅:12.8m
・最大重量:1,165kg
・エンジン:Daimler-Mercedes D.I 100hp, D.II 120hp または Argus As.I 100hp, As.II 120hp または Benz Bz.II 110hp
・武装:機銃なし(ハンドガンのみ),50kg (12.5kg×4または20kg×2)までの爆装
・最高速:105km/h
・製造機数:1913年後半から1919年までに約4900機 (B.II & B.IIa)
・上昇限度:3000m


キットについて
ウイングナット・ウイングズ

このキットの蓋を開けて最初に感じたのはパーツ数の減少だ。素組だと作業が楽になって良いのだが,クローズアップした時の立体感の不足は否めず,それを補うのに本来のパーツ分割部にスジボリを入れたりする必要があり,返って手間となる。また,前々から感じていた分割面のズレなどが気になる。やはり,シリーズが進むに連れ,気合が緩んで来ているのではないだろうか。


制作について  (制作2016年4月)
1915−16年,'847/15',

ほぼ1年ぶりのWNW(1/32の複葉機)キットの制作となる。初期タイプの機体の特徴がよく出た機体で,胴体の木目描きが楽しめる。翼には迷彩が施される前の機体で,確かに塗る手間と時間は短くて済むが,逆に技術的に難しいところがある。

これまでに作って多くのドイツ機のインラインエンジンはメルセデスのIII型であったが,今回はI型ということで,2個1のシリンダーが面白い。いつものようにプラグと配線を追加するが,このエンジンにはカムのプッシュロッドがなの分,工作が少なくて済んだ。

コクピット内部も複座の割には簡素で,後期の英国複葉機のようなメカニカル感はない。一方で,WNW初のスポークド・ホイールがエッチングで再現されている。勿論,このサイトにある手作りのホイールの足元にも及ばないが,雰囲気は十分楽しめる。

本キットの組立で注意が必要なのは,翼間支柱の細さだ。このメーカー独特の柔らかいプラ材で,この薄さと細さの支柱は強度が低く,捻れが生じ易い上,張線によってたわむ。今回は翼の強度を上げる目的で,モデルカステンのテグスを張ったが,支柱が弱すぎて変形してしまい,半分ほどを緩めに張り直すはめになった。ちなみに,操縦索に注意喚起の赤ペイントが施されているのが珍しい。

今回の木目は白っぽいスプルース材の色あいで仕上げた。本来はもう少し目の細かいものを描こうと思っていたが,結果的にはいつも程度の大きさ(粗さ)になってしまったが,このくらいの方がらしくていいようにも思う。一方で,翼は,生地のままであるが,茶色っぽい生成り色と,ブリーチされた白っぽい色とがあったようだ。前者はボテッとした感じで,後者は薄く軽快な印象をうける。今回はブリーチタイプにした。また,このタイプの帆布の場合,光の抜けがめだつ実機写真がよくある。去年作ったブランデンブルグW12の時にも透光感を再現してみたが,今回も同じような方法で再度挑戦してみたがどうだろうか。

これまでは,ロールアウト直後のイメージで綺麗な状態の機体を作って来たが,今回は汚しを入れてみた。船や潜水艦だと「汚い汚し」でも,また本体だけでも不満はないが,しかし,飛行機の汚しは綺麗でないと良くない。その点では,今回の汚しは成功とは言えないに違いない。汚しが強すぎたということもあるのかも知れない。それ以上に,ジオラマ中にない汚しのある機体というのは,非常に違和感があるものだと再認識した。


 ギャラリー1

 ギャラリー2

 ギャラリー3

 ギャラリー4

 ギャラリー5

 ギャラリー6

 ギャラリー7

上のサムネールをクリックすると複数の画像(1280dip幅)に飛ぶ。更に各画像をクリックすると1920dpi幅のフルサイズにジャンプする。

 



プラモデルのトップへ戻る