DFW C.V
● DFW C.V(後期型) DFW C.V (Late) ●
実機について
1916年5月にプロトタイプが飛行し,同年8月から1918年末までに3755機が各製造会社で製造された。内訳はDFW(Deutsche Flugzeug Werke)社で2005機,AuA(Automobile und Aviatik)社で1400機,LVG(Luft-verkehrs-gesellschaft)社で400機,Halberstadter Flugzeig-werke社で150機であった。

本機はほぼ全域の前線に配備され,当時の航空機の利用方法としては標準的かつ効率的な偵察や味方砲撃の着弾観測などに使われた。1機の航空機が地上攻撃をするよりも,正確な地上からの砲撃の方が戦果が大きかったからに他ならない。敵軍のトレンチの位置を把握し,味方の砲撃手へ着弾位置の修正情報を無線で知らせることで膠着したトレンチ戦を破ろうとしたのだ。

胴体は合板を外皮に持つセミモノコック構造で,後部座席の後方上部カーブ部はモールディング(甲板張)構造となっていたが,全体は更にドープによる布貼りが施されていた。主翼は上下ともに一般的な木製リブと桁に布貼されたものをワイヤーで補強した構造であったが,エルロンと尾翼部は鋼管構造であった。

DFWの初期は機首部が角ばっていた。またラジエターが操縦席の脇の両側に耳のように取り付けられてた。中期型になると,更に空力特性が考慮された形状のエンジンカウルやスピナーが装備されるようになる。また,胴体内にPuW製(Prufanstalt und Werft der Fliegertruppen 最初の『u』はウムラウト=「The Test Institute and Workshops of the flying troops」)爆弾を50kgまでを積み込める爆弾架も設置された。1916年の11月になると既に後期型が登場し,ラジエターは上翼とエンジンの間に1個だけ置かれるようになった。この模型はこの後期型であるが,スピナーもカウリングも外されて運用されていたモデルを選んでいる。

本来の偵察機,観測機としてだけではなく,対空戦闘機としても地上攻撃機としても使用されただけでなく,エンジンをNAG C.IIIに換装した練習機としても使用出来るという非常に優れた多目的性を持つDFW C.Vは,1次大戦時のドイツ軍にとって非常に重要な位置を占める機体であった。


・全長:8.88m
・翼幅:13.27m
・最大重量:1477kg
・エンジン:Benz Bz.IV インライン6気筒230hp
・武装:前方IMG08またはLMG18/15 7.92mm×1,回転銃座LMG14 Parabellum×1,50kg爆装可能
・上昇限度:5,000m
・最高速:175km/h
・生産数:3755機 1916年8月から1918年末


キットについて
ウイングナット・ウイングズ

歴史的重要性ゆえに,また4社で製造された上,比較的短期間に沢山のマイナーチェンジがなされたこの機体に,ウイングナットはかなり執心のようだ。個人的には戦史的な切り口にはあまり興味はないが,同じ機体が形状を変化させて進化していく点では模型作りとしては興味深いものがある。


制作について  (制作2015年2月)
DFW C.V 'Gretel-Lo' FA9(A)239, mid 1918

この機体は1917年7月にDFWで製造されたものようだが,その後の改修で翼の一部にに縦筋の迷彩が施されたり,布の張替えが行われた後の1918年中頃の機体を,現存する写真を元に塗装資料が起こされたとのことだが,どうも迷彩にしては半端なので自分なりの解釈で塗装を仕上げた。

特徴的なエンジン上部のカウリングもスピナー(先端部)もない状態なのは,敢えて冷却性を上げる為にそうしたのか,度重なる出撃でなんらかのダメージを負って,そのまま修復されなかったのかは分からない。


 ギャラリー1

 ギャラリー2

 ギャラリー3

 ギャラリー4

 ギャラリー5

 ギャラリー6
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