● アルバトロス D.V albatros ●
実機について
素人さんにはレッドバロンで有名なフォッカーDr1の方が有名かも知れないが,1次大戦時のドイツ機を代表する名機。D.Vは約900機が製造された。改良型のD.Vaは1,600機余り作られた。上下翼の間隔が狭いのは外見上の特徴のひとつ。

1917年の5月には実戦配備されたが,運動性が低く,各舵翼は重かったという。この機体は前身であるD.III同様に,翼の強度不足が致命的で空中分解も少なからずあったようだ。


主な緒元
・全長:7.33m
・翼幅:9.04m
・空虚重量:687kg
・エンジン:ダイムラー・メルセデスD.III 160馬力 6気筒液冷エンジン
・武装:Spandau LMG08/15 2門
・最高速:187km/h
・航続時間:2h


キットについて
ウイングナット・ウイングズ

このメーカーのキットは,資料・キットの出来など他社の1/32スケールキットとは一線を画する。模型は作るが,複葉機は初めてという人には大きい分作り易いし,複葉機で一番面倒なリギングを省略した素組みでも見栄えがするので,エデュアルドやローデンよりいいかも知れない。

また,付属のデカールも出来はよいので楽だろう。ただし,デカールは,自分は計器類やステンシルのような極小なものしか使っていないので大きなマークはどうかわからないが,糊の付きが悪いように思えるので,セッターや柔軟剤を使ったあと,表面をデカール・フィルムやクリアーで押さえておいたほうがいいかも知れない。

キットは送料込みのメーカー直販のみとなっているが,日本の模型店が個別に購入・販売しているところもあるので,海外に注文するのに抵抗がある人は,その経路からも入手は可能。大体2〜3000円程度手数料が乗っているようで,機種によって6,000円〜12,000円位で売られているようだ。勿論国内通販だと送料が別に掛かる。


制作について  (制作2011年小雪)
1917年,Jasta 5所属, Paul Baumer搭乗?, 識別番号:unknown

ダイムラー・メルセデスの160馬力エンジンは,いつものようにプラグコードや配管類を追加した。また,バルブ部は以前コイルスプリングを入れたもので作りなおしたことがあったが,苦労と時間の割に見た目が大して変わらなかったので,それ以来やめている。特にウイングナットのキットの場合にはモールドもいいので十分だと思う。排気管の出口を出来るだけ深く出来るだけ薄く削るとワンポイントとなって非常に良い。プロペラは細身のアクシャルにしたが,今回は木目を入れた。木目を入れるかどうかは気分次第。

今回は旧型と新型を同時に作ったが,外形には全く違いがないので,両者に違いを出すために,小物で差を作った。コクピット部では,メーターの数を違わせた。といっても新型の方に1個自作したものを追加しただけだが。

外部の小物では,この機体にはアネモメーターをストラットに付けた。この風速計は全くのオプションで,付けたり付けなかったりで,また,取り付け位置もパイロットによっていろいろだったらしい。以前に作ったドラゴンマークの機体と今回のもう1機の新型には付けていない。

前作のドラゴンマークに次いで作りたかったエーデルワイスを胴体に配した機体に仕上げた。このマーキングでは木目地の部分が残っているところが自分好みだ。木目は面相筆で書き込むが,いつものようにミスターホビーの油性アクリル塗料しか使っていない。クレヨンや油絵の具やエナメルで描く人も多いようだが,自分には同一アクリルが一番やり易い。このスケールだと描き込むのは楽だが,面積が広い分時間が掛かる。この機体は半分しか木部がないのでそうでもなかったが。

エーデルワイス部については,バックの赤帯は,既に塗られていたスワスチカのバックの赤を前方に延長して同色で塗り加えたと言われていたり,別の資料では薄紫に塗られていたとされていたり,この時代特有のファジーさがあってよい。

最初,バックを薄紫に塗ってから花を書いたが,いまひとつぱっとしなかったので,一度落として赤で塗りなおし,エーデルワイスも描き直した。エーデルワイスの茎と葉の部分は緑であったという説もあったので,紫バックの時に緑にしてみたが,これもしっくりこなかたので,最終的にこの写真の色に落ち着いた。尤も,脚部や支柱の黄緑も,実際には第2次大戦の日本海軍機の翼裏面に塗られた明灰緑色に近いくすんだ黄緑色のようだが,個人的な趣味でアメリカ空軍機の機体内部に類似した色あいにした。

翼の迷彩も,ヤシュタ5の場合には2色の波塗り分けの単純迷彩のパターンが一般的だと思うが,敢えて5色ローゼンジーに仕上げた。搭乗者とその時代で塗り替えることも少なくなかっただろうし,元々識別番号が記載されていないので,こういう組み合わせもあってもいいだろう,という具合だ。少なくともこの写真を見ている人は当時の実機を見たことがないわけで,まぁ良しとする。いくら史実が云々とごねても,プラモデルは所詮飛ばない。飛ばない物体は飛行機とは言えない。元々史実に反しているのだ。

D5とD5aとの主な違いは主翼のスパーと取付部の改造であるが,それに伴ない,エルロンリンケージの取り回しも変更されている。旧型はコクピット直前の上翼裏面から,操縦桿に向かって真下に4本のリンケージワイヤーが降りている。一方新型の方は,上翼にあるエルロンから下翼にワイヤーが引き込まれるようになっている。それに伴い,リンケージのエルロンへの取り付け部も異なっている。

 ギャラリー1

 ギャラリー2

 ギャラリー3

 ギャラリー4
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