Fokker D.VII "Sieben Schbaben"

● フォッカーD7 Fokker D.VII "Sieben Schbaben" ●
実機について
1918年2月に初飛行を迎えた1次大戦最後のフォッカーの機体。設計は三葉のDr.Iと同じ「ラインフォルト・プラッツ(Reinhold Platz)」によるもので,Dr.Iで成功した厚翼をこの機体にも採用することで,優れた低速失速性能と翼の強度を実現した秀逸な性能を誇った。厚翼にすることでメイン・スパーをボックス構造にすることが出来,翼自体の強度を格段に向上させることが出来た。また,その厚翼により低速での失速性能が格段に向上した。つまり,離着陸が安全になった。勿論空中でも低速性能を生かした安全な急旋回も可能となった。この時期にはアルバトロスD.Vaなども運用されていたが,これらの点も含め,性能は遥かに劣っていた。

登場が終戦の年であり,実戦配備も春からであったので就役期間は短かったが,同時期の連合国軍の機体の中で対抗しうる機体は,「スパッド(SPAD).XIII」「ソッピース・スナイプ(Sopwith 7F.1 Snipe=2013年の初めにウイングナットから発売されたのが嬉しい)」くらいであったとされている。これらと並んで,1次大戦中の最高傑作機とされている。このD7は,フォッカー社とOAW社(Ostdeutsche Albatros Werke=東ドイツ・アルバトロス会社),アルバトロス社で総数3830機が製造された。

連合国軍はこの機体の性能の高さをよく判っており,ドイツ降伏の条件のひとつとして,飛行可能なD7の全機供出を要求した。しかしながら,敗戦後,母国であるオランダに亡命したアントニー・フォッカーは1機を持ち出し,その後もオランダで航空機の設計・製造を続けることになる。


・全長:6.95m ・翼幅:8.7m ・空虚重量:670kg ・最大重量:908kg ・エンジン:ダイムラー・メルセデスD.IIIa水冷180hp,または(au200hp)エンジン ・武装:Spandau LMG08/15 7.92mm ×2門 ・上昇限度:6,000m ・上昇率:2,000m/8min, 5,000m/38min(Mercedes D.IIIa 180hp時) ・航続距離:450km(2時間45分) ・最高速:189km/h ・生産数:OAW製造1100機(全社合計3830機)


キットについて
ウイングナット・ウイングズ

2012年の12月にリリースされたキットである。名機D7である。この機体はある意味ホッとするが,ある意味では物足りない。それは翼間張り線がないの点だ。脚部と尾翼上面だけにある。フォッカーのオーソドックスな鋼管骨組みの胴体を持つ機体だが,エンジンマウント部の鋼管構造が非常によく再現されている。何機もウイングナットのキットを作って来ると,ラジエターもエッチングなどを使った更にリアルなものを使いたくなる。


制作について  (制作2013年立春)
制作に関しては特に問題はないが,鋼管構造の部分をなるべく正確に組まないと,後々ズレが大きくなって面倒なことになる。

エンジンは作り慣れた,ダイムラー・メルセデスIII型系なので問題はないが,今回はこれまで以上に手を加えてみた。エンジン部の全体が見れるように,この機体はサイドのカウリングは取り付けない設定で制作した。エンジン前部も見えるようにしたかったので,当初はラジエターも取り付けないでおこうと思ったが,それによってエンジン架の様子とその上のエンジンが良く見えるのは良いが,ラジエターと先端カウルが付いている方が機体全体としては見てくれがいいので,前方(下方先端)のカウリングとラジエターは脱着可能にし,両方の姿が楽しめるようにしてみた。

次は塗装だが,この2機目のD7のマーキングは,ずっと前から描いてみたかった「ジーベンシ・シュバーベン」にした。これは,ウイングナットからもオプションでデカールが出ているが,今回は,以前入手してあったエデュアルドの1/48の特別バージョンのキットに付属しているものをサイズアップし,アウトラインのマスキングにした。写真をアップしてあるように,マスキングでおおよそのアウトラインをフリーハンドでなぞり,その後は色を入れながら,アウトラインを整え,顔などを描き込んでいく。実はアウトラインだけ大体決められればフリーハンドでイラスト系の絵を描くのはさほど難しくはない。

実は,ニューポール28に描いたようなやや写実的なものはかなり難しいし,先作の「OttO」のような幾何学的なラインが多いもののほうが精度が要求される分大変面倒なのである。D7は他にも面白そうなパーソナルマークの機体が幾つかあるので,もう1・2機作ることになるかも知れない。


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