DFW T28
● DFW T.28 FLOW エデュアルド ●

実機について
Deutsche Flugzeug Werke(ドイツ飛行機製造会社)の試作機で,その形状から「蚤(フロー)」という愛称がついた。また正面から見た様相から「笑う中国人」とも呼ばれることがあった。この試作は,ハノーバーCL.IIIaの設計で有名なヘルマン・ドルニエによって1915年末に設計されたもので,軽量高速単座戦闘機というコンセプトであった。そのユニークな形状だけを見ると,伊達や推挙で作ったように思えるが,実は,空力特性の向上を突き詰めていったひとつの結果として生まれたフォルムであった,当時としては最新鋭のコンセプト機であったのだ。計画段階では優れた空力特性を目指し,翼間支柱や張線排除したデザインが構想されたが,挫折,結局はオーソドックスな構造に落ち着いた。現在のようにケプラーやカーボンなどの素材があれば構想は実現していたかも知れない。

メルセデスのD.I 100馬力エンジンが搭載されたが,空力特性の向上の為,エンジンはカウル内にすっぽりと収められた。また機銃もエンジン上部のカウル内に1門が搭載されることになっていた。当初の計画のようには進まなかったものの,正面投影面積の小ささから,テスト飛行では180km/hに至る当時の最高速を誇った。その後,マイナーチェンジした機体で軍の採用テストに望んだが,着陸速度の速さや下方視界の悪さゆえに制式採用されることはなかった。

基本性能と緒元
・翼  幅:6.5m
・全  長:4.5m
・乾燥重量:352kg
・全備重量:596kg
・最高速度:180km/h
・エンジン:Mercedes D.I 100hp
・武  装:LMG 08/15 一丁装備可能


キットについて
エデュアルド社の最初期の簡易インジェクションキットだ。古いところでは1/72では,12スクェアード社やウイングズ社,クラシックプレーン社などからもバキュームキットが出ていたようで,その奇異な形状から昔から,模型界でも注目はされていたようだ。
このサイトにもあるエルフ社の1/72が数年前に発売されたが,恐らく今は絶版だろうが,小売店の在庫を探せばまだ入手は可能と思われる。このページのエデュアルドのキットはネットオークションや中古模型専門店ではたまに出てくる程度だ。3〜5千円が相場のようだ。

エデュアルドの同時期の簡易インジェクションキット同様に,表面のモールドは非常にダルに仕上がっている。細かい部分は付属のエッチングでの再現になるが,これがまた面倒だ。部品点数は少ない。合い具合などの精度はそれなりだ。


制作について (2011.6)
前回の1/72では,史実に沿った形で完成させた。ライトブルー(ライトグレーとも言われている)の単色に翼に黒い縁取りの塗装。エンジンも機銃もすべてカバーされているので,形状以外は楽しみがない機体だ。そこで今回はちょっと遊んでみた。まず塗装については,翼を両翼の上下面とも4色ローゼンジーにした。胴体は木調の表現の習作にした。側面は合板のタイル張り,上下面は単版にしてみた。方向舵と昇降舵を白にし,国籍マークは初期なのでアイゼルネスクロイツの縁なしとしてみた。

また,あまりにのっぺりしているので,本来はカウル内部に装備される機銃は,カウル上部に載せてみた。外から見えない機銃は当然キットには付属しないので,トムズワークスのエッチング放熱筒とジャンクパーツで製作した。他の改造部はプロペラと車軸止めのゴムダンパーと張線追加,張線用の角(ラダーホーン)はエッチングをプラに置き換えた。
張線方法はいつものリングヒートン法である。主翼は小さいので必要なさそうだが,念の為,取り付け部には補強の真鍮パイプを入れた。

今回は時間を掛けずに完成させたかったので,細部にはこだわっておらず,また翼取り付け部の隙間など組み上げ精度にも若干問題があるが,気にしないことにした。全動翼は少しずつ角度を付けた。例えば,胴体と主翼上翼の間には隙間があるのでそのままでよいが(逆に作例ではなくなってしまったw),胴体左右や尾翼と胴体の接合部分には隙間があく。一方で,翼間支柱の位置穴には特に修正の必要はなかったが,脚支柱の位置には少し変更が必要だった。本来この機体は胴体も合板プランクのようなので,もうひとつある手持ちの1/48キットは,胴体も翼もすべて合板パネル仕上げにしてみたいと思っている。


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