● アルバトロスD.V (Albatros) ●
実機について
第1次大戦のドイツの名戦闘機を代表する「アルバトロス D.V」だ。「V」はローマ数字の5。アルバトロスはフォッカー(Fokker)やファルツ(Pfalz)と並ぶ航空機会社で,I型からこのV型までがバリエーションの基本形となっている。 機体は木製モノコック胴体と木製リブに布張りの翼で出来ており,180馬力のエンジンに木製2枚ペラを装備。

赤いドラゴンが胴体に大きく描かれた方の機体は,「Jasta 5 = Jagdstaffel 5 (ヤクトシュタッフェル・フュンフ)」,つまり第5戦闘中隊に所属の「Richard Flashara」搭乗機で,機体シリアル「2065/17」の1917年7月時点に確認されているカラーリングだ。

もう1機のエーデルワイスが描かれて方は,やはりヤスタ5の指揮官ヴィヘルム・レーマン少尉の搭乗機として有名だが,本機は,1917年7月5日に「Paul Baumer」が搭乗したものである。

アルバトロス社の実機の仕上がりは芸術的で,なんでも表面は顔が映る程滑らかにピカピカに仕上げられていたそうだ。また,「Lloyd社のC.V」という機体などは,「高級家具」とも「弦楽器」とも形容される程の「芸術作品」とも呼べる仕上がりで,その優雅な翼の形状と相まって,私が最も好きな機体だ。現在48スケールで制作中だが,一向にはかどらない。

ちなみに「C」とか「D」というのは飛行機の型式を表すもので,「B」は複座の爆撃機,「C」は複座の戦闘機,「D」は単座の戦闘機という具合で,この区分は年代によって異なってくる。ドットの後ろはモデルチェンジの型番で,フォッカーなどはXII(12型)なんていうのもある。

本機のような派手なカラーリングとマーキングが第1次大戦機の大きな魅力のひとつだ。搭乗者が思い思いのデザインで描き込んでおり,機体を新鋭機に変更した際も,デザインを引き継ぐ場合があり,まさに古き良き時代だ。

翼の迷彩も本機のように現代的なものもあるが,ローゼンジーパターンと言って,翼や胴体一面を覆う小さな五角形や六角形を4〜5色で塗り分けたものも多くある。1次大戦機は兎に角派手で模型としても見栄えがするものも多いが,その塗装が大変で,手持ちのキットを出来るだけ完成させたいので,今回は時間節約の為にもマーキングはデカールとした。


キットについて
有名な機体だけに数社から発売されているが,今回はエデュアルドの新しい金型のキットから制作した。部品の合いの悪いところは殆どない。モールドもシャープで,細かい部品がエッチングで提供(標準同梱)されている。

2005年前後以降のエデュアルドキットは,カラーの設計図と塗装図,細かく豊富で色のよいデカールが同梱されているので,非常に有り難い。また,エッチング付きのキットと無しのキットを発売していて,短時間に安く作るには後者を選べばよい。ただ,コンボキットと称する2個入りが主流となっているので金額は高めになる。このサイズではビニール入りの廉価版もあり,500円程度と安い。(制作:2007年の初冬)


制作について
組み立て行程に関しては,エッチング付きなので,殆ど素組だが,ディテールアップ度は高い。小さなエッチングとの格闘はただただ忍耐あるのみ。特に合いの悪いパーツもなく,一般的な加工でOK。

だが,組み立てずにある取り付け位置がよく分らないのは,海外メーカー,特に東欧のメーカーに共通の欠点であり,複葉機(実機)をある程度しらないと上手く組み立てられないかも知れない。

分りにくいと言えば,張り線の取り回しも難しい。組み立て図には独立して張り線だけを示してあるが,それでもわかりにくいところがある。このサイズだと張り線は伸ばしランナーだ。テグスや金属線でも良いのだが,一番手軽な方法にしている。ランナーの素材によって引き伸ばしても比較的強いものと切れやすいものがあるようだ。

塗装に関しては通常の飛行機模型と大差ないが,あえて艶を落としていない。本来なら翼部は半つや消しで木部や金属部は艶有りにした方がいいのかも知れない。ドラゴンの方の胴体のグレー部は塗装ということでつや消しにしてみた。

木部に木目を書き込むのも面白い。作業としては大変だが,結構やってるうちに終わってしまう。木目と言えば,プロペラの木目描きも楽しい。これの出来が自己満足度を大きく左右する。また,迷彩がローゼンジーでないので楽だった。

いつもは国籍マークも含め,すべてのマーキングは塗り仕上げなのだが,今回は時間短縮といいデカールを生かす為にデカールを使った。尾翼の赤い縁取りなどは手塗り。

複葉機は1/48スケールが一番好きなので,そのスケールはマーキングもローゼンジーも塗りと考えている。72スケールは量を作りたいのでなるべくデカールを使っている。

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