アルバトロスW.IV ● ● DFW T28フロー(DFW T28 FLOH) ● ●
実機について
第1次大戦のドイツの高速戦闘機。Flugzeugwerft Lubeck Travemunde:2単語目・3単語目のUはウムラウト)系列のDeutsche Flugzeugwerke GmbH(DFW)により1915年に完成。当時のオーソドックスな設計を離れ,スピードを追求した斬新な設計がそのユニークなフォルムを生んだ。

一見漫画のようなスタイルだが,その細い胴体のせいで,速度に関しては当時の機体を凌駕していた。また運動性や安定性にも優れていたが,唯一,着陸性能に問題があった。着陸速度の速さと下方視界の悪さが着陸が非常に難しかったようだ。

結局その理由で軍部には採用されることなく終わった。

基本性能と緒元 ・翼  幅:6.5m
・全  長:4.5m
・乾燥重量:352kg
・全備重量:596kg
・最高速度:180km/h
・エンジン:Mercedes D.I 180hp
・武  装:LMG 08/15 一丁装備可能


キットについて
マイナーだが有名?というこの機体は初期エデュアルドから1/48スケールが発売されていたが,もう20年位前のことになり,現在では殆ど入手困難な状況だ。その後,2007頃にELFモデルから1/72のスケールのものが発売された。

ELFのキットも,最初の入荷以降の追加輸入はされていない様子だが,こちらはまだ時折店頭や模型屋サイトやオークションでも見かけることがある。元々この手の機体(1次大戦機)は日本では人気がないので,入荷量も少なく,メーカーもワンショット生産しか行わないので欲しい人は今のうちに確保しておく方が得策だろう。(制作:2010年春)

キットは単純で,部品点数はかなり少ない。が,表面モールドは悪くはなく,合いも問題ない。また,小物はフォト・エッチングが同梱されているので,コクピット内部もそこそこに仕上がる。デカールもスワスチカのみだが付属している。


制作について
エンジンは完全にカバーされているので部品点数は少なくその意味では作り易い。ただ,1/72という小さなスケールの上,元々が小さい機体なので,エッチングの扱いは大変だ。一番大きな胴体でさえ長ささ4cm程度しかないので合いに問題はなく,ヒケもないので,一般的な加工でOKだ。

反面,ディテールアップの楽しみが少なく,と言っても実機のデータが少ないのでやりようもないのだが,メリハリに欠ける仕上がりになり易い。

ただし,張り線がちょっと複雑で,それをしっかりと再現すると結構見応えが出る。48スケールならターンバックルなども仕立ててみたいところだが,今回は簡単に流した。

特徴である各翼の縁の黒の縁取りは,あまり上手く仕上がらなかった。また,各所にタッチアップが増えてしまったのがちょっと残念だが,まぁ,ちょっと見はそこそこOKだろう,と思っている。

ギャラリー1

ギャラリー2





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