GeeBeeZ
● ジービーZ  GeeBeeZ ●
実機について
1931年半ばに速度記録を樹立すべく「Granville Brothers Aircraft」で製造されたレーサーである。最初の機体であるモデル「Z」とその改造機,更にモデル「R−1」,「R−2」が製造された。





1931年にオハイオ州で開かれた「Thompson Trophy(トンプソン・トロフィー・カップ)」に参加すべく,5週間も掛からず,5000ドル以下の予算で完成されたこのタイプZは,「City of Springfield」と命名された。そのレース以前に行われた「the Shell Speed Dash qualifying」の国内エアレースで,「Lowell Bayles(ローウェル・ベイルス)【下写真】」が時速430Kmの記録を樹立した。その翌日,GOODYEAR Trophy(グッドイヤー・トロフィー)の205マイルの周回レースで,平均時速330Kmをマークし優勝した。更に数日後には「General Tire and Rubber Trophy(ゼネラル・タイヤ・アンド・ラバー)レース」でもメカニックの「Bob Hall」の操縦で優勝を重ねた。当初の目標であったシンプソン・カップでも,ローウェルが平均時速380Kmで優勝している。



この連続優勝をもたらしたモデルZには,スーパーチャージャー付きの535馬力の「Pratt & Whitney R-985 Wasp Jr.」が搭載されていたが,空虚重量は僅か635kgしかない機体だった。上記レース後に更なる速度記録を目指し,エンジンを750馬力の同シニアに換装した。非公式テスト飛行では時速505kmをマークするが,公式飛行時に右翼のフラッターと急激な舵操作により空中分解を起こし,そのまま地面に激突,火だるまとなって,パイロットのローウェルも帰らぬ人となった。【下写真はタイプR−1】
P&W社ワスプ・シニア搭載のタイプZの最後のフライト動画のダウンロードはこちら

また,このモデルZは2機のレプリカがマイナーチェンジされ製造されており現存している。1機は映画ロケッティア(1991年)にも登場している。






・全長:4.6m
・翼幅:7.16m
・全高:2.1m ・空虚重量:635kg
・総重量:1,034kg
・エンジン:Pratt & Whitney R-985 "Wasp Junior" Radial, 535 hp supercharged 直径45-3/4"(116.2cm)
・最高速:430km/h
・巡航速度:370km/h



キットについて
ウイリアムズ・ブラザーズ(Williams Bros.Inc)
かなり古いキットであるが,最近再販されたようだ。1/32であるが元が小さいので完成模型も23×15cm程しかない。このキットは古いものなので,デカールがやや劣化していた。いわゆる簡易インジェクションなのでモールドはダルいもので,各パーツもディテールは省略された,「素材」といった内容。それでも各パーツの合いはそれほど悪くはない。デカール自体は薄く,ノリシロも極細で高品質と言える。


制作について  (制作2014年立秋)
上下2分割の大きなカウリングは見事にピッタリと合って驚いた。いや喜んだ。翼やタイヤスパッツはズレがあるが,パテとサンディングでほぼ解消出来る範囲だった。ただ,一番の問題点はキャノピーが分厚くて透明度が低い点だ。これはその気になればバキュームプレスで作り直せるが,今回は暑い時期なのでそのまま取り付けた。

細部は殆ど再現されていないので,コクピット内部の胴体の梁やペダル類を追加したが,キャノピーのお陰で何も見えない。本来は,この機体はキャノピーは胴体に固定されていて,パイロットの出入りは,コクピット部の胴体上部をカポッと外して行うので,本来模型もその部分を取り外し式にしたら良かった。とても好きな機体なので,もっとしっかりした模型を再度作ってみたいと思っている。その際にはコクピット部の改造を行うつもりだ。
エンジンはシングルラジアルであるが,口径がでかく,カウリングの開口部も大きいので正面からよく見える。よって,そのままでは鑑賞に耐えないので,こちらは少々ディテールアップを施した。

塗装は模型に艶あり仕上げをするとチャッチくなるので,実機では艶がある部分でも半つや消しにするのが常だ。例えばウイングナットの複葉機などは布張りの部分は強めのつや消しに仕上げることが多いが,実機はドープ仕上げでテカテカなことが殆どだ。むしろ金属部に塗装した部分よりも艶があるはずだ。

折角の民生機であり,かつレーサーであるこの機体は,自分のイメージとしてどうしてもピカピカでないといけない。超光沢塗装というのは難しい。まず埃の問題。次にデカールの問題。今回はあまり真剣度が高くなかった上にデカールの劣化があったのでそこそこにしたが,それでも写真よりは綺麗に仕上っていると思う。今回は塗装以外は全てデカールを使用している。




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