I-16 Type28

● nakajima type2 syoki 中島2式戦闘機「鍾馗」●
実機について
中島飛行機が2式単戦として開発したキ−44として開発し,昭和15年の5〜8月に試作1号機が完成し,I型と呼ばれる量産機としての1号機が17年1月に完成した。その後,200馬力出力アップされたハ109を乗せたII型が17年2月に完成,同年11月には量産が開始されている。また,18年6月には,更に550馬力パワーアップしハ145に換装され,それに伴ないプロペラが4翅になったIII型が数機作られ,武装の種類により,甲乙2型が計画されたが,その年の暮れには新型のキ84(疾風)に道をゆずることとなり,それ以上は制作されることはなかった。

このように,鍾馗の量産機は,I型,II型は甲乙丙の3タイプがあり,1型は1250馬力のハ41エンジンを,II型は1450馬力ハ109エンジンを搭載し,基本的に全型を通して3翅のプロペラと集合排気管を持つ。しかしながら,一部丙型には推力式単排気管をには改造されたものも存在する。また,設計に当っては,ドイツから購入したBf(=Me)109 E-7が参考にされたという。

また,本土防衛から満州,南方と幅広く配備されていた。塗装は無塗装シルバーものや土色のもの,グリーン単色のものやグリーンの斑迷彩のものなど,幅広い。


・全長:8.84m
・翼幅:9.45m
・空虚重量:2,106kg
・最大重量:2,764kg
・エンジン:2式ハ109 空冷複列14気筒1250hp
・武装:主翼 12.7mm×4,30〜100kg爆弾×2
・上昇限度:11,200m
・航続距離:約1200km
・最高速:605km/h
・着陸速度:150km/h
・生産数:1225機(試作を含む全型)


キットについて
ハセガワ 1/32

スケールの割に安いキットだったが,思った通りどうやらハセガワ専売特許の旧製品の新箱入の商品のようだ。ランナーごとに改修されているのかも知れない。というのも,胴体左右や胴体と翼の合いは全く問題ないが,その他の多くのパーツの質が違い,サイズもメインのパーツとの合いが非常に悪い。

何よりも,あの半端なリベットのモールドはなんだろか。どういうポリシーで模型屋をやっているのか理解に苦しむ。また。コクピット内部や脚格納部などのモールドが全て省略されている。

値段が安いのでまぁ,納得も出来なくもないが,こういうスタンスだと,新技術で作られた金型とインジェクションを採用した新興メーカーの商品に市場を持っていかれることになるだろう。   

制作について  (制作2016年7月)
という訳で,どうしても気に入らない部分に手を入れたが,それがかなりの作業時間を伴うものであった。何と言っても,全面にフルリベットを打った。このスケールでリベットが再現されてないと,大きなのっぺらぼうの印象となり,全てがおじゃんとなる。細部を見ようという気が起こらない。


次に,集合排気管を推力式単排気管に変更した。小さいスケールだと真鍮パイプを使用するのだが,この位大きいとプラ棒の加工で充分である。元々の集合排気管の設置用に削られた胴体の切り欠きはそのまま残されているようなのでそのまま残し,排気管とカウルフラップのみ加工した。

二昔前ののんきな設計にみられる分厚いキャノピーや脚カバーなどのエッジは放置出来ない。今時のキットではありえない。尺度を掛けると,1mm厚のエッジは3.2pということになり,実際の見た目も無体なものである。という訳で,本来ならプラ板で作り直すところだが,薄く削り落として対処した。

付属のパイロットは,胴体のモールドは昔のレベルであるが,顔はそれ程悪くはないので,乗せる積りだったが,コクピット内部に少し手を入れたら乗せられなくなったので省略。

腹の下の空気取入口内部にメッシュでつくったコンデンサーと,整流板を追加した。ブレーキワイヤーも追加した。また,人形を乗せなかったので,ファインモールドのシートベルトを急遽購入して取り付けた。ある程度変形されられるプラ素材なので,わりと使いやすいが,4セットで1200円程度と,値段の割にディテールの追求が甘い。また,厚みも1mm位あり,これもスケール倍すると,ペルトと言うよりはかいまき布団だ。

今回一番面白かったのが,アンテナ線の碍子作りだった。144などでは塗料を盛ることで再現出来るが,今回はプラ棒を削って作った。なかなか気に入ったものとなった。

今回の塗装は,ハゲチョロを多く施した。上から銀を塗るのではなく,下地に銀を塗ってから上塗り塗装を爪楊枝で剥がす方法だ。こちらの方が自然な感じがする。また汚しも幾らか施した。鍾馗はシルバーの単色に一番それらしいイメージを持っているのだが,陸軍機と言えば,斑迷彩が魅力だ。よって,満州の85戦隊に存在したものを採用した。ちなみにこの単排気管のタイプの資料は殆どなく,知る限りでは,図面と1枚の終戦後の鹵獲機の写真しかなく,機体自体や配備の詳細は不明である。

【写真でスライドキャノピーの位置がセンターからずれているが,接着していないせいでズレている】
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