エンジン部の制作/ラジエターの改造

良いエッチングの網が付属しているが,ラジエター本体はタダのソリッドなので,内部をくり抜き,配管を通した。ただし,配管は雰囲気であり,正確ではないが,完成品はなかなかいい感じだ。
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エンジン本体

クランクケース上部は,モールドが雑で,抜けも悪かったので作り直した。またシリンダーの放熱カバーは,上手く凸モールドが施されていたが,サンディングで殆どが消えたので,プラシートを使って作り直した。凹モールドのリベット(沈頭鋲)の再現はコロコロリベッターで簡単に出来きるが,凸モールドは難しい。ある程度の大きさなら,超極細ノズルと瞬間接着剤で再現できるが,数が多かったり,小さいと難しい。そこでプラシートの薄さを利用して,コロコロリベッターで打った後,裏返して使えないか試したら,なかなか良い感じになった。

また,ボルトは,ちょうどよいサイズの六角棒がなかったので,トーラスモデルのレジンパーツを使ったが,一度切り離すとパーツなのか,バリなのかゴミなのか区別が付かなくて,変態には楽しい作業だった。
写真中の細長い三角形は,シリンダー底部のフィンで,モールドされたレジンパーツは入っているのだが,フィンの大きさがバラバラだったり,欠けていたりと使い物にならないので,薄いプラバンから細長い三角形パーツを山ほど切り出して,揃ったものを選び,プラ棒を芯にして,接着していく。その下のひょうたん型のベース部も写真のように作り直した。

バルブスプリングもモールドがだるいので作り直そうと思ったが,その前に掘り直しをしてみたところ,良くなったので,そのまま使った。これで,エンジンのメインとなる部分は終了。
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プロペラの改造

水上機の多くには先端に金属ガードが付いているので,それを再現した。このガードにもリベッターを使った。色は,上にグレーの防水塗装が施された機体も多いが,生地のまま(クリアニス)のものもあるようなので,木目を楽しむ為にクリアニス仕上げにした。写真では判りにくいが,僅かにグラデーションを入れた。また,プロペラ・ボスはエッチングが付属しているが,あまりにペラペラなので,プラシートを裏に貼って厚みを出した。中央のシャフト先端は六角プラ棒で制作。周りのナットはエッチングのまま。
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エンジンヘッド部

カムシャフトの部分は抜けが悪かったので,一度ホルダー部を切り離してバラバラにし,カムシャフトを真鍮パイプに置換して,シャープにする。
下の写真はクランクケースにシリンダーを接着した状態だが,ボルトやカムスプリングなどの細部を金属色で塗ると雰囲気が全く変わり,リアルになる。

今後の作業は,スパークプラグやヘッド周りの細部になるが,全く再現されていないスパークプラグは,トーラスモデルのレジンパーツを使い,ヘッド部は,キット付属のエッチングを使う予定。インテイクパイプも少し細いので要検討。プラグケーブルや配線カバーや配管類,ディストリビューターや補機類のパーツは全く付いていないので,実物写真を基に自作する必要がある。この機体を作る上で,一番楽しめる部分であり,あまり見処のないこの機体では,最も見た目を左右する部分でもあるが,間違いなく面倒臭い作業でもあるので,気分が乗るのを待って進める予定だ。
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