Messerschmitt Bf109 G12 Messerschmitt Bf109 G12
●実機について●
Bf109にはバリエーションが多いが,単座のBf109に改造を施した複座練習機が1944年に製造されている。終戦が近い物資不足の中,この練習機は,新プロダクトとして製造されたものではなく,前線から引き上げて来た機体を改造したものであった。改造の対象となった機体は,G4とG6型である。
Bf109の基本形には,カウリングに7.92mm機銃が装備されているが,G4にもそれが装備されていた。しかし,練習機であるG12では基本的に機銃が外されており,一部を除いて非武装であった。
このページの機体は,G4をベースに改造された機体で,非武装である。"II Gruppo Caccia ANR (1944 Nov.)" 所属の機体である。7.92mm機銃が搭載されていたG4は,カウリングとコクピットの間が流線型である。
G12複座練習機は,後部が教官席で,前後席に操縦装置と主要計器が取り付けられており,後部座席の視界を確保するために,出窓のようなキャノピーが増設されている。また,後部座席のスペース確保の為に胴体内の燃料タンクを小型化しているので,状況によっては,300Lの増槽を抱かせた機体も見られる。

●制作について● ベースキットには,スイートのBf109 F4を使った。F4とG4は,部分的に改良されているものの,外見は基本的に同じであるので,ほぼそのまま流用した。この機体のポイントとなるキャノピーは,ポリパテで原型を削り出し,タミヤの透明プラバンを使ってバキュームプレスで作った。形状的に一体抜きは厳しいかと思ったが,なんとか上手く抜けた。
真夏のバキュームプレスは,煎餅屋のようで暑くて堪らない。お金も貯まらないのだ。(2021晩夏)




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