Messerschmitt Bf109 G12 Messerschmitt Bf109 G12
●実機について●
今回の3作は塗装が異なるだけではなく,ベースとなる機体が異なっている。先の2作は,カウリング上に出っ張りがないG4と,13mm機銃のレシーバー後部のコブのようなカバーのあるG6型であった。その後,Bf109の複座練習機は,G5/ASとG6/U2からも数機作られていたのが判り,それを制作したのがこの機体である。G5/ASとG6/U2は,いずれも高々度用にコクピットが与圧された機体で,カウリング機銃が収まる部分の両側のコブはなく,防水型に整形されている。これらの3作で再現した機種は,カウリング上部からコクピットに掛けて全く形状が異なるので,容易に区別が付く。

G12複座練習機は,後部が教官席で,前後席に操縦装置と主要計器が取り付けられており,後部座席の視界を確保するために,出窓のようなキャノピーが増設されている。また,後部座席のスペース確保の為に胴体内の燃料タンクを小型化しているので,状況によっては,300Lの増槽を抱かせた機体も見られる。



●制作について●
ベースキットには,スイートのBf109 F4を使った。まずG5にとは,上記の流線型のカウリング後部を,特徴的な形状に改造し,この機体のポイントとなるキャノピーは,ポリパテで原型を削り出し,タミヤの透明プラバンを使ってバキュームプレスで作ったものである。また,増槽を搭載したG5/ASもしくはG6/U2ベースのG12があったようなので,それに仕上げてみた。所属部隊名はなく,試作機の機番”DF+CC”が胴体に記載されている。ポート側にはラダーに小さく81という機番らしきものが記載されている。スターボード側は不明だが入れた。また,主翼上面の塗装や国籍マークも確認出来る写真やイラストがなかったので想像であり,RML74(グレーグリーン)とRML75(グレーバイオレット)の可能性もある。(2021晩夏)基本のキャノピーは黒にしたが,こちらもRML74の可能性もある。また,円筒形に近い増槽(240L?)も使われたようだが,この機体に多く見られる蛾の蛹のような増槽(300L)を抱かせた。




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