Bf109X
● メッサーシュミット V21(Me109X) Messerschmitt V21 (Me109X) ●

実機について



第1次大戦の雄,エルンスト・ウーデットが関わり,1934年から開発が始まった Bf109は,翌年には初飛行に成功し,直ちに量産が始まった。1937年から運用が開始されたドイツの主力戦闘機として第2次大戦で活躍した。

ちなみに,メッサーシュミットの機体の呼称には,”Me”と”Bf”があるが,当時はどちらも使われていたらしい。メッサーシュミット(Wilhelm Messerschmitt)は設計者の名前で,Bf(BFW:バイエルン航空機製造会社)は社名から採ったものである。BFW社の設計者のルッサー(Robert Lusser)が,主任として関わっている。彼はのちに,ハインケル社やフィゼラー社へと移籍しV1ロケットの開発にも携わっている。

約34,000機が製造されたBf109シリーズにはバリエーションが多い。そのひとつとして,この機体がある。Bf109には液冷エンジン(ダイムラー・ベンツDB601/1,200馬力やDB605/1,800馬力など)が搭載されていたが,P&Wのツインワスプ空冷エンジンを搭載した試作機が計画された。当時ドイツでは,P&WのR1690のライセンス生産エンジンであるBMW132(星型9気筒/900馬力)が製造されていた。それをベースにした国産のBMW139(星型14気筒/1400馬力)を搭載したV21プロトタイプと,BMW801C-2(星型14気筒/1600馬力)を搭載した量産型の109Xが製造された。

模型のモデルとなったのは,BMWの801を搭載した機体に当たる。翼はBf109のE型に類似し,胴体後部は,F型とほぼ同じである。機首部は同じエンジンを搭載するフォッケウルフFw190に似ている。1940年に,BMWエンジンを搭載した109Xが初飛行を行っている。このシリーズには,X-0(BMW139/1400馬力),X-1(BMW801C-2/1600馬力,X-2(BMW801D-2/1700馬力)があり,合計で250機ほどが製造され,戦闘機もしくは戦闘爆撃機として実戦投入されている。機体性能は液冷のDBエンジン搭載機のF型より優れてはいたが,BMWの空冷エンジンは,フォッケウルフのFw190の成功により,そちらに供給されるようになったため,結局1942年にはBf109Xシリーズの生産は中止された。


主な緒元
・全長:8.5m
・翼幅:9.33m
・エンジン:BMW139/1400 馬力
・武装:20mm機関銃2門(X1/X2)


2021.10制作


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