飛燕2型改2 ● ki61-II改 3式戦飛燕II型後期生産型 (hien)55戦隊 佐野飛行場所属 ●  1/144 スケール  

実機について
ki61-I型のハ40エンジン(1100hp)をハ140(1500hp)に換装したki61-II型は,例によってエンジンの不調の為,試作機だけで生産が終了した。その後,この試作機の胴体にki61-I乙の主翼を取り付けたものが ki61-II改と呼ばれる機体で,99機が生産され,約60機が実戦配備されたと言われている。

このki61-II改も初期型のファストバックタイプのキャノピーとドロップタイプのキャノピーを持つものがある。本モデルは後者である。元々,首なし3式戦が5式戦用に準備されていたが,その中のドロップキャノピータイプの胴体が,逆に3式戦に流用された機体である。





● 3式戦 飛燕 II型の緒元 ●
エンジン ハ140式複列星型14気筒1500HP
全幅12.00m,全長9.16m,自重2.85t,最高速度610km/h
上昇限度高度11000m,ホ5 20mm砲2門,ホ103 12.7mm機銃2門


モデルについて
バンダイ・ウイングクラブの1/144スケールの食玩を「飛燕I型」をベースに各所をセミスクラッチで仕上げてある。


制作について
I型と異なる点で,かつ,本モデルで再現した点を以下に挙げる。これらの相違点のせいで,I型のいわゆる「飛燕」とはかなり異なるプロフィールとなっている点が魅力だ。

・胴体長が長くなっている(スケール寸法で1.5mm)。
・スピナーに続く機首上面の絞込みが緩やかになっている。
・機首部のパネルライン。
・胴体左側面の加給器空気取り入れ口がやや長くなっている。
・排気管後部の形状。
・キャノピーとその後ろの胴体部形状。
・垂直尾翼の増積(前縁が長くなっている)とパネルラインの変更。

本モデルの上記以外の特徴について。本タイプの飛燕は55戦隊と56戦隊に配備されてたようだが,終戦間近ということもあって,写真等の資料に乏しいが,手元の資料から55戦隊所属機をプロトタイプとした。


・全面リベット。
・コクピット内の再現。
・スピナー・プロペラの制作。
・主脚部・カバー部の制作。尾輪の制作。脚出入り標示棒。
・キャノピーの制作。
・主翼下部の燃料冷却装置の制作。
・胴体下部の冷却器の前面のシャッターを制作。
・着陸灯は電球・反射器入りのクリアパーツで制作。
・塗装は55戦隊の代表的なものである。
・機首部の2門の機関砲は前後にずれて配置されているがそれも再現した。

 ギャラリー1
 ギャラリー2
 ギャラリー3

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