スケール物などは,ジオラマではなく,作りこんだ機体(船体)本体だけを展示する方がいいかも知れない。それは作りこんだ機体そのものを楽しむ為には,ジオラマが余計な存在となるからだ。ただ,ジオラマそのものが楽しいものなので,ものによって作り分ければいいのだが。

戦車系を配置したスケール物のジオラマの場合,戦車本体が主役ではなく,ジオラマ自体が主役となるケースも少なくないように見受ける。その際のジオラマ設定と制作は,アニメやSFドラマなどの「空想の世界」とはまた別のノウハウと心がけがないと難しそうだ。

ジオラマ制作の一番の楽しみは,レイアウト決めだろう。あるストーリーの時間のひとコマを切り取る作業というのは,楽しいが,センスがないと難しくもある。模型制作の技術だけでは事足りない。

頭の中でのイメージを作っているうちは「いい線」になるのだが,いざ具現化するとなると,なかなかイメージを再現出来ない。奥深いものがある。


カリオストロの城 『旅立ち2』 より

ミニジオラマの制作をしたことはあるが,今回のような本格的なジオラマはこれが初めてだ。1/24スケールだ。

ルパン3世の劇場用アニメ「カリオストロの城」での1シーンを再現したプラキットを元にしている。キットはミスターホビー製のかなり古いもので,フィギュアはキットのものをベースに自作。

愛車フィアット500はあえて真ん中でカットしてレイアウトをすることにした。ジオラマは作っていても,完成品を眺めても楽しいものだ。

今回の制作上の留意点は,個々の模型のディテールではなく,全体の雰囲気を作ること。例えば,フィアットはディテールアップしない代わりに,泥跳ねによる臨場感を演出する。また,フィギュアは出来るだけ表情を入れつつも,スケールの問題もあって,そこそこに押さえる。その代わり,小物も雰囲気を作る為に,それらしく作ること。

背景(クリアケースの部分)に写真を入れるか,または木立を模型で再現するかも考えたが,今回は,ベースに存在するものだけとした。今後,色んなバリエーションで作ってみようと思う。





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