艦船のことについては殆ど無知なのではあるが,ドイツ駆逐艦はどれもZ級(1936A型)と呼ばれるもののようで,数十隻あったようだ。1941年5月に進水し,1942年4月に就役しているが,就役年の11月に衝突事故を起こし,修復後の12月にレーゲンホーゲン作戦に参戦したのが初戦のようだ。
1943年から終戦まで,2度の被弾損傷を受けながらも機雷敷設などに多数の作戦に参加し,生き延びた。修正ンゴはフランスに戦争賠償として引き渡され,「マルソーD601」として1958まで現役で過ごした後に解体処分に至っている。
1943年9月にシャルンホルスト・テルピッツと共にスピッツベルゲン島の攻撃作戦に参加し,被弾するも生還している。
【性能・仕様の概要】
排水量:3,605t(最大)
全長:127m
全幅:12m
エンジン:ボイラー6基,タービン3基
出力:約7万馬力
最大速力:70km/h(37.5knot)
航続距離:13,150km(7,100浬)/35km/h(19knot)
乗員:220名
火力:単装砲15cm×4門(射程23km),大口径高角機関砲3.7cm×4門(射程8.5km),中口径高角機関砲2cm×8門(射程4.9km),魚雷発射管53.3cm三連装×2基,爆雷投射機4基,爆雷60個
キットについてだが,コピーまがいのキットを脱却し,社運を賭けて発売されたシャルンホルストと同じドラゴン製である。先のキットのモールドがあまりにも素晴らしかったので,今回もドラゴンのキットを買った。日本でも人気が高いドイツ艦とは言え,駆逐艦ともなると大分マイナーらしく,今回はネットの投げ売りでやや安く買えた。エッチングは元々ある程度付属してはいるが,艦の周りの手すりなどは一切含まれないので,エデュアルドのものを購入した。また,砲身もどこやらの真鍮製のセット(3種類だったと思う)を購入した。全部で送料も含め5千円ちょっとであった。
制作を始めると,大きさが手頃なので作業が速く進む。あちこちぶつけることもない。箱絵では甲板は板張りになっていたが,ネットで調べたところでは金属のようだったので,そのようにした。また,付属のエッチングは,シャルンホルストの時と同様で,オーバースケール(太い)なので,出来るだけシャルンホルストの残りを使用したが,外周の手すりはエデュアルドのものだ。これもまたオーバースケールでいまいちで,種類(該当箇所)も十分ではないので,ジャンクエッチングから適当に流用した。
シャルンホルストではインパクトのあるマイナーな塗装であったが,今回はある意味ドイツ艦らしい稲妻型の迷彩を入れた。エッチングが多い艦船模型では甲板から上の塗装タイミングが難しい。今回のような迷彩の場合,特に直線を出すのが肝心だが,パーツ取り付け後ではマスキングは出来ない。よって,今回は甲板から上はフリーハンドの筆塗りとした。戦艦とは違い,幸いにも塗り分けも少なく,サイズ(距離・面積)も小さいので助かった。
シャルンホルストは形状が気に入っていたということもあって,かなり力を入れた作ったが,今回はしゃっちょこばらずにリラックスして適当に作った。戦争に使われた船,ということはわかるのでまぁいいだろう。今回の空中線はすべて伸ばしランナーで,マスト2本は垂直部と前方マストの補助支柱は真鍮パイプ(5段程の竹の子状)の自作ものである。
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