トラブルと対策 9

2015.07.25


エンジンオイルとヘッドライトの交換(75100km)




前回の更新から半年以上になる。このページに更新がないということは,問題がないということであり,すなわち是,良いことなのである。で,今回は何かというと,まずは定期オイル交換である。前回より5000kmちょうど9ヶ月経っている。一度出掛けると大体400km前後走行し,当然ながら梅雨時は梅雨の晴れ間にカビよけに走るくらいなので,こんなもんだろう。


銘柄はいつも通りのモービル1。冬場は5W40と15W50の半々割もしくは前者のみだが,今回は夏場ということで,15W50メインが8割に,足りなかった分の2割を5W40にした。特に意味はないし,メリットがあるのかもよくわからないが,弊害はないようなのでずっと混合で来ている。フィルターは交換していない。特に問題もなくいつものように終了。


汗かきついでにヘッドライトを交換した。ちょっと前に日英用のライトをヤフオクでゲットしてあった。レンズ面の白化や傷,本体の爪折れなど粗悪なものばかりが出品されていたのでずっと見送っていたが,今回は非常に綺麗な左右セットを発見したので購入した。競り相手いたせいで,値段は3万近くになってしまったが,その価値は充分ある程度の良さだった。ゴミのような傷もの片方でも5千円〜1万円で出ているので高くはない。新品だと日英版は1個6〜7万円らしい。

フロント(+フェンダー)パネルを外すのが億劫だったので,1ヶ月ほど箱に入ったままにしてあったが,ようやく重い腰を揚げた。カウル脱着は経験があるので,実際にはさほど大変でもないのだが,特に交換しなくても実用上不都合はない(自分にはw)のでなかなかその気になれなかった。

念の為手順を。まず,フロント正面のグリル(口)を外す。上に3箇所,下に4箇所の爪があるので,先端2〜3センチを薄く削った木(半分の長さの割り箸で良い)をそこに突っ込む。覗きこむとグリル外周部に,爪用の高さ3ミリ幅2センチほどの幅広の孔が見える。その中央部が少し凸型になっているのでその辺りにテキトーに先の木を突っ込む。上側全部突っ込んでグリルの上側を手前に引っ張ると斜めに外れてくる。続いて,下の4箇所に木を突っ込み下側を引っ張ると完全に外れる。私は上下同時に7本を突っ込んで外したが。

ついでにグリルに隠れていた処の正面グリル口を3等分した位置2箇所に黒いプラパーツを介してネジがあるのでこの2本を外しておく。ちなみに基本はスターキーレンチを使用。アンダーカウル(スカート部)も2箇所爪でハマっているが,これは簡単に手で地面方向に広げてやれば外れる。最後でも良いが,ついでに爪を外してちょっとずらしておく。

次に,フォグランプが各3本のビスで止まっているので外す。右上は角度調整用を兼ねているが同じ様に外せる。ちなみにこれらは普通のプラスネジ。本体が外れたら,カプラーを外してケーブルをサブフレームの方に入れておく。カプラーは針金ロック式になっていて,針金をキツく押さえながらカプラーを引けば抜けるがやや針金が堅い。これでフロント部は終了。フォグランプ孔の外側にも1本のネジがあるので外す。

次にサイド=フェンダー側。全て左右対象の同作業となる。アンテナ部の三角形を左右とも外す。ネジはドアを開けると見える1本のみ。斜め前の方にずらすようにウニャウニャしていると黒い三角形は外れる。その下に隠れた1本のビスを緩める。はめるときにはこのビスを最初に締めてカウル位置を決定しておくこと。次にドアヒンジ部の4本を外す。最後に(最初でも良いが)サイドのウインカーマーカーを外す。本体を前方に強く押すと5ミリ程動くので,その状態で軽く自分の方に引けば取れる。外れたら,電球ごと配線を外す。電球ソケット部を左右どちらかだったかに強く90度回すと抜ける。こちらも電球(ケーブル)は孔の内側に落としておく。

ネジ類を全部外したら,ドアを締め,サイドマーカーの孔を利用したり,タイヤハウスフェンダー部を持って,ドア部分をゆっくりと外側に広げると,はまっていた部分がカクンと外れる。左右ともドア前方部でフェンダーパネルが浮いているのが確認出来たら,少し広げ気味にしながら左右フェンダー+フロントパネルの合体物を前方にずらしていくと外れる。2人でやったほうが早くて安全。無理に広げると,経年変化したパネルの場合割れやすいので注意して行うこと。

パネルが外れればライト本体の交換は見れば判るので問題ないはず。もう忘れたが3〜4本のボルトで固定されているだけ。ライトの爪の1本はフロントパネルとフロントガラスの間にある黒いゴムの後ろ側にあるので戻すときには後ろに収めること。特に光軸を調整するネジはない。記憶によれば,ウルトラマン目のクーペの方は,電動光軸モーター部のギアを直接手で上下方向にずらすことで,モーター駆動範囲を越えて調整が出来たと思うが,モーターで3段階に上下するので通常はその範囲で適切な角度が得られるはずだ。

現用のランプ類は昨年全て交換したところなので,ヤフオクで買ったランプと全て入れ替えてから取り付けた。周知のことだが,ハロゲンランプはガラス面を素手で触らないようにする。かなりの熱を持つので手の脂分などで割れることがある。今どきハロゲンってーのも嬉しいじゃないか。

カプラーの嵌め込みを忘れずにフォグランプを戻したら,ライト・ウインカー・フォグの点灯テストをしておく。問題なければパネルを戻す。フロント上部・ライトなどの位置を見ながら,閉じたドアの隙間にフェンダーパネルの端を少し広げながら入れ込む。嵌め込む際に,サイドマーカーの配線(電球)を孔から出しておくと後が楽。

ドアヒンジ部が左右とも上手く入ったら,全体の位置を整え,問題なく収まっていれば,例の前方の左右の黒い三角形のパーツ部のパネルネジを1番初めに締める。その後,もう一度位置の収まりを確認し,良ければ前方のグリルで隠れるクロスメンバー部のネジ2本を締める。最終的にドアヒンジの左右各4本を締め,黒い三角カバーを戻し,最後にフロントグリルを押し込んで終了だが。必要そうならフォグランプの角度を先に調整しておく。最後にサイドマーカーに電球を嵌め込み,前方斜め方向に押し込むとカポッと嵌る。これで終了。

実際,ヘッドバルブやウインカーバルブを交換するケースというのはあるのだが,フロントガラス下のクジラの歯のような櫛を外して狭い孔からメクラ状態の手探りで,防水キャップを外し,バルブ固定ピンを爪から外し,正しい方向にバルブを入れてまたピンで固定しキャップを嵌める,という作業は楽ではない。手の短い人や太い人には辛い。また右利きの人手は,右目は良いが,左目は左手での作業となるので更に難易度は高い。左利きの人はその逆だが。一度でも交換したことがある人や,経験はなくてもライトの構造(パーツのいち関係)が頭に入っている人で,器用な人ならなんとかなるが,そうでない場合,修理屋に頼む方が良いと思う。もしくは広い場所があれば,上記のパネル3枚を外してしまうほうが時間的には早いかも知れない。

という訳でオイル交換もランプ交換も無事終了。光軸に関しては夜にもう一度確認するが,問題ないと思われる。パネル割れも生じず,擦り傷も付けず,良かった良かった。本来,作業中の写真を撮っておけば,こんなにクドクド書かなくても良いし,一目瞭然であったが,面倒なので写真は撮ってないww 前の修理の時には写真があるのでそれを参考にすれば理解度は多少は増すはずだ。


2015.07.31


ホイールバルブの交換(75300km)




ちょっと前にみかんちゃん(クーペ)が高速走行中にパンクしたが,その原因はバルブの劣化であった。その時には高速上ということもあって,即時停車しホイール交換をすることも出来ず,安全路肩帯まで速度を落として走行したが,タイヤの内側がホイールで削れ,ほぼ新品のタイヤがおシャカに。ホイール自体にダメージがなかったのがせめてもだった。

スマートは発売から15年以上になり,過酷な状況であろうタイヤバルブの劣化は免れない。ということで,かめむしくん(このカブリオ)も交換するに越したことはないということで,1時間ほど離れた町に買い物に行った帰りに交換しようと思い,いつものタイヤ屋に到着。それまで気がつかなかったが,降車してふとリアタイアを見ると空気圧が半分程に減っている。「!」 始業点検というほどではないが,タイヤの様子は乗る前に,空気圧も月1程度でチェックしているが,その日の走り始めにはなんの問題もなかった。

走行中に釘を拾ったような感じもなく,まさかと思いチェックしてもらうとなんと今回もバルブ。前回は首のゴム部に亀裂が入って空気漏れを起こしていたが,今回はゴム内部に接着されている真鍮スリーブが虫キャップにくっついて抜けてきた。タイヤ屋さんも,バルブの劣化によるパンクは良くあるが,こんな状態になっているは初めて見たと言っていた。と言うわけで,今回はギリギリセーフ。タイヤも損傷なく4個交換して終了。バルブ代も含め4320円也。高いのか安いのか良く判らない値段だが,必要なメンテなので仕方ない。これで安心して乗れる。尤も,スペアにおいてある5〜6本は交換してないが,スペアなのでホイールを潰した時にしか使わないので,その時に交換しよう。


2015.08.06


バッテリーの交換(75600km)




遠乗りをするので,その直前にホイールバルブを交換したのは正解だったが,今回はアウトのケース。今年に入り,幌の動き具合など電圧の低下を感じていたので,遠乗り前にも一晩充電してあった。かめむしくんにはあまり乗らないし,特に真夏は乗らないのでクーラーも殆ど使わない。また,乗るときは殆ど数百キロ単位の遠乗りだ。ということで,秋のシーズン前に交換しようかと思っていたところだった。

当日,いつもの山間の国道をクーラー弱で走っていた。家から1時間程走った頃,バッテリーの電圧低下ランプが点灯したのに気づいた。バッテリー自体に問題がなければ,クーラーを切って暫く走れば復活するが,行先が渋滞のある都会で,かつクーラー無しでは走れないヒートアイランドであるので,今回は大人しく引き返した。 クーラーを止め2〜30分走ると警告ランプは消えた。長いトンネルでライトを付けたら,また点灯したけどねw

スマートは点火は当然だが,ギアもクラッチも電動制御なのでバッテリー電圧の低下は致命的だ。実際,みかんちゃんで真夏に都会に出向いた時にも走行中にエンストしたことがあり,その日は何度かカッコンカッコンと止まりそうになるのを騙し騙し帰宅した。現場ではあまりの高温でベーパロックが生じたのかと思ったが,後にスマートに詳しいチューナーと話をする機会があったので聞いたところ,多分バッテリーの電圧低下だろうということだった。その後,すぐに交換すると,ピッタリと症状が収まった。流石だ。その時のバッテリーは新車購入から7年目だったが,街乗り,チョイノリが多い使い方で,駐車時にもクーラーを使ったりしていたのでバッテリーにとってはかなり過酷な使用状況だったと思うが,それでも7年持ったボッシュのバッテリーはエライ。



今回はかめむしくんであるが,前回と同じ通販ショップで同じものを購入した。送料込みで13000円弱。やや高いがボッシュ好きなのでヨシとする。これまで付いていたのは「ACDelco」というメーカーのもので,貼ってあるシールによれば,2006年9月使用開始となっているので,なんと丸9年持ったことになる。この車は,例の最近ん評判が無茶苦茶悪いスマート専門店で,2009年初めに中古で購入したものだ。幌の一部交換などある程度オーナーがメンテをした暫く後になんらかの理由で手放したものらしく,その折にバッテリーも交換していたのだろう。その後は上にも書いたように,バッテリーにとっては比較的良い環境で乗っていたのでよく持ったのだろう。この「ACDelco」というメーカーは結構評判が良く,実際性能も良いようだ。こっちなら8000円ちょっとで買えた。これにしとけば良かったかなぁ。



購入したバッテリーはそのまますぐに使用可能というものだが,念の為補充電することにした。実はスマートの場合,バッテリー交換時には別のバッテリーでデータのバックアップをする必要がある。特にクラッチミートタイミングの学習データが消えてしまうと問題が生じることがある。今回も気を付けて行ったのだが,バッテリーケーブルが短いので,バッテリーの交換時に不意に引っ張らっれてワニ口が外れることがある。というより,過去に何度か交換した時もに外れ,上手くバックアップ出来ていたのは1回のみという残念な人なのである。今回もまもなく新バッテリーが所定の位置に収まるという瞬間に,バチッという音と共にワニ口が外れたorz 車庫で前後進してみたが,クラッチの挙動に不自然さはなかったので取り敢えず良しとする。


2015.10.25


ライトスイッチのオーバーホール(76800km)




1週間前に出掛けた時に,バッテリー警告ランプが途中で点灯した。バッテリーはこの8月に交換したところだし,走り出し時にはなんの問題もなかった。気になる点と言えば,30分程走行した後,トンネルでライトを点灯した時に,接触不良か漏電かショートなのか薄暗い状態の後,ライトの明るさが急に変わるという挙動が気になったが,その場はそのまま走り続けた。
その後,更に30分程走行した時点で最初のバッテリー警告灯の点灯に気づいた。休憩でエンジンを止めて再始動すると暫くは消えているが,また点灯する。何かのエラーだと思いそのまま目的地に向かい駐車,用を足した後に始動しようとすると,ピーピーピーの連続音が鳴る。ピンときたが,そのままキーを回すが案の定うんともすんとも言わない。ドアロックが解除出来ただけ儲けだ。

近くの車にバッテリーを借りる。ブースターケーブルとタイヤ交換道具にスペアタイヤは2台ともに積んである。片方には牽引ロープも。バッテリーはそこらの車に頼めば繋がせてくれるだろうが,ケーブルを持っている人はまず居ないだろうから携帯は必須だ。これまでに助けてやったことはあるが自分に使うのは初めてだ。
エンジンは問題なく始動,2〜3分ほど繋いだままにし,その後外し,近くのガソリンスタンドで急速充電が出来ないか尋ねるが,2軒とも急速充電器はないと言う。今のスタンドってそういうもんなのか?最近のバッテリーは性能が良いのでブースターで始動したら後は自走でチャージ出来るということだろうか。なんとも納得出来ない思いに襲われたが,仕方がないのでそのまま走行。用がもう少し残っていたが,大事を取って帰宅することにした。とは言え,家までは200km近くあるのだが。

バッテリー上がりに心当たりはないし,ましてバッテリーを交換してからまだ2ヶ月も過ぎていない。当初からコンピュータの不具合か,左記の通り,ライトスイッチ周りがショートした状態で電圧低下が生じていたのだろうか。それならヒューズが飛ぶだろうが,特に電気系で作動しなくなったところはない。
そもそも,バッテリーを交換したきっかけが,警告灯の点灯だった。その上,充電翌日なのに電動ルーフの動きが弱かった点などからバッテリーを交換したところだった。その後,何度か走行しているので自然放電ということは考えられない。要するに原因不明だ。さほど走らない内にすぐに通常の電力パワーに戻ったように感じた。コンピュータでなければ良いのだが。


今回,そのショートした気配のあるライトスイッチをオーバーホールした。この車は中古で購入したが,前オーナーが「ドシロート」レベルの知識でいじくったようなところが何箇所かあった。俺も素人だが,輪をかけた「ド」素人のやり方だ。メンテにもあまり気を使ってない感じだった。多分,ワンオーナーではないだろう。このライトスイッチも以前から挙動がおかしかった。まず,パッシング状態で点いたり点かなかったり。ライト点灯時にパッシングすると全灯消灯したりとライト系がおかしい。ライトスイッチの不具合はスマートには多いようで,この車もそれに該当したに違いない。それを直すべく下手にいじったのだろうと予想していたので,いずれオーバーオールするつもりではいた。

ここからが作業。ライトスイッチの回転部だけならそのままリアフォグ点灯位置より更に力を入れて回しこむと先端部が抜け,3つの接点にアクセス出来る。この3つは,メーター内ランプ用とドアを開けた状態での点灯を警告する為のもの,リアフォグ用,ライト本体用となっているようだ。うち,ライト用の接点の表面の荒れが確認出来る。リレーを介していると思うが,接点が荒れている。他の接点はさほどではない。
1000番の耐水ペーパーで接点部を軽く磨き,表面の荒れを落とした。あまりやると接点部が薄くなりまずいが,1000番位の目だとそこまでは削れることはない。アタバのような荒れを落とした後は,通電グリスを塗る。元々は白いシリコングリスが塗ってあったが,今回はこれ用に購入したカーボン入の通電グリスを使ったので黒い。カーボン粒子で擦動面が摩耗しないのだろうか。接点の銅板のすぐ下(写真では上側)に見えるポッチは下にスプリングが入っていてピ〜ィンと飛んだり,ポってっと落ちるので無くさないように注意。


ライト点灯の接触不良だけならこれで完了だが,これまでパッシングの動作が最も挙動不審だったので,今回は根本まで分解してみることにした。ということでまずスイッチバー全体をハンドル部から取り外す。この部分の分解の説明は他のサイトでもよく見かけるし,全く難しいものではない。ハンドルカバーは上下2パーツからなっているのでそれを分解する。下側カバーの4箇所の「T-10」のトルクスネジを抜く。2本は奥まっているので,8cm以上の首下のレンチでないと使えない。手持ちの長いトルクスレンチは「T15」からしかなかったので,急遽,ヨドバシの通販で10cmあるものを購入。450円(勿論ゆーパック送料込w)也。
案の定,カバーの1箇所がこんな状態になっていた。前のオーナーだグリグリやったのだろう。実用上問題はないが,この個体車両への信頼性が揺らぐ。LEDにしてあったのかHIDにしてあったのか(多分時期的には後者),配線もいじったような後があり,経年変化でべたつく普通のビニールテープでケーブルをまとめてあるのも露見した。あれは困る。せめて自己融着テープにしてくれ。


カバーを外すとレバー根元の四角い部分に爪があるので,それを押すと3本のピンで止まっている本体が簡単に抜ける。その後,カップラーを外せばレバー部を取り外せる。




先ほどの先端回転部に続き,本体部のオーバーホールに入る。ここはパッシングスイッチ,上目・下目切り替え,ウインカーのスイッチとなっている。更にウインカースイッチがハンドルキレ角で戻る為の機構も入っている。言うまでもなく,このスイッチレバーは上下左右に動くのだが,上手いことメカニズムをまとめてある上,本体の合わせ部には一切のビスを使っていない。どうやるとこういものが設計出来,実際に具体的なパーツに仕上げることが出来るのだろうか。凄いの一言だ。
黒い本体部分は6〜8箇所の爪で合わさっているが,片側を1箇所ずつマイナスドライバーでこじていくとカポッとふたつに割れる。レバー部が2本のピンで真ん中に挟まっているが,配線が繋がっているので半ズレの状態になるだけで完全には外れない。この時点で内部のグリスをCRCとキャブクリーナーなどで洗い落としてきれいに拭きとってから接点を磨く。
接点は見えている広面積の銅板部がウインカー用のもので,その右の四角い孔(写真では黒く見える)の中にもライト切り替え用の同じような銅板回路が垂直に付いているので磨く。レバー本体先端(右端)に真鍮色のローラーが見えるが,そのすぐ上の接点と,写真右下のパーツの2個の接点の表面も少し表面に荒れが見られるので,やはり1000番のペーパーで整えておく。右下の2枚の接点パーツにはそれぞれ2個の接点があり,片減りしているようだったので,タイヤのローテーションのように各左右をひっくり返して組み直した。これらのパーツは簡単に外せるが,裏にスプリングがあるので飛ばさないように要注意。


写真は,かくパーツの接点が組み合わさる様子を示したものだ。写真でも判るように,一面に芋グリスが使われている。これは前のオーナーか中古販売店(最近では滅法評判を落としている横浜のスマート専門店)が修理したものだろう。
とりあえず,分解と清掃が完了,カーボングリスは他の部分とも通電する可能性があるので,このグリスはレバー先端部の接点には使えるが,本体部のこの写真の回路には使えない。ここには単なるシリコングリスを使用した。


力ずくで本体左右を押し込むと,内部の爪状,棒状のパーツが折れかねない。文章での説明は難しいのだが,レバー本体のローラー状のパーツが付いている部分の根本を写真右のカバーの手前側に先に嵌め,レバー本体の爪(支点)の片側を嵌め込む。その状態で2個金具の付いた写真右下のパーツを取り敢えずグレーの爪に引っ掛けて,左右を合わせつつ,隙間からピンセットで2個金具のパーツを黒い四角の孔に誘導する。
力を加えて閉じようとしても全く収まらないものの,うまくぶら下がった2個金具のパーツが四角の孔に沿うと,殆ど力を入れていないのに,ケースの両方が磁石で引き寄せられるようにスッと閉じ,爪も一瞬で嵌る。「素人」の俺は,どうなることかと思いつつやっていたが,あの嵌まり様は快感だった。


その後,全ての可動部の様子を確認して問題ないようなので,ハンドル部にパーツを戻す。ライト・ウインカー・パッシングの全てを試すが全く問題なく可動。接触不良の気配は一切なく,ウインカーの戻りも問題ない。スイッチ・レバーの動きも軽くなり,熱も以前ほど持たないようだ。これにてオーバーホールの完了。この部分が例のバッテリー上がりの原因で,今回のオーバーホールで解消してくれていることを願う。

[追記]
やはり電圧低下の問題は,オルタネーターらしかったが,通常ヤフオクでは高目のウインカースイッチだが,4万4千q(2003年1月登録:MC01K-WME01MC012H054***)の使用感の殆どないものが3000円と安く出ているのをたまたま発見したので購入,折角なので交換した。オーバーホールした方のものはそのまま予備として保管することにする。



2015.11.3


電圧計の設置とドラレコ用の専用電源タップの取り出し(77100km)




前回の原因不明の電圧低下のせいで念のため設置することにした。ユニットはメーターっぽいものが2〜3千円で売っているが,模型用の簡易テスター用に数個買ってあったデジタルユニットを使うことにした。ケースはないがそのままで使えて3百円程なのは有り難い。サイズも1.5×2.5センチ程度とコンパクト。グリーン表示で0.1V単位で表示。



アクセサリー端子ということでシガー端子を利用する。そのままシガーソケットを利用しても良いが,見た目が見苦しくなるので,コンソールカバーを外して裏側からケーブルを分岐させた。二股で取り出すことで,ドラレコの電源もシガー端子用となっているが,それも専用のものに変更。配線自体はなんということはないが,コンソールを外すのは初めてなので,やや時間が掛かったが,無事脱着も完了。




電圧計はギボシで直接接続するようにし,本体は両テでダッシュボードの貼り付けた。ハンドルが真っ直ぐな状態ではハンドルの影になるが,回転していると目に入る。昼間は全く問題ないが,予想した通り夜間はやや眩しい。基盤はLED部と一体になっていてLEDの電圧を下げるように抵抗を入れたり出来ないので,表示面に何かを貼って輝度を落とすことにする。
一方で,ドラレコの方は,シガソケット部に5Vに降圧回路が入っているので,その部分はそのまま使用,ソケット接点を外し,ケーブルを取り付け,ソケット本体はダッシュボード裏に隠す。ドラレコ本体までの電源ケーブルもついでにフロントガラスの縁に嵌め込み隠す。数年前にあきばお〜で4千円もしなかった安物で,そらぁ,1万円以上も数万もするものと比べたら色々劣る点があるのは仕方ないが,十分な実用性を持つので気に入っている。

結局シガソケットの裏側から12Vを分岐させ,2連のギボシを取り付けただけ。そこに電圧計とドラレコのケーブルをギボシで取り付けた。そう言えば,本日,エンジン始動後も電圧が12Vを切っており,どんどん下がるという例のバッテリー上がりのような現象が起きているのがこの電圧計のお陰で判った。原因は何か良く判らないが,取り敢えず,エンジンを止め,オフにしてから再起動したが,変わらない。そこで前回怪しかったライトボタンをオンにして消してみると,取り敢えず電圧が正常値(14.1〜14.2V)で安定している。やはりライトスイッチのショートが一番臭いが,オルタネータである可能性も残っていそうだ。その後1時間程走ったが,電圧はずっと正常値だ。取り敢えず電圧計も付けたことだし,それを活用しつつ暫く様子を見るとする。



2015.12.5


オルタネーターの交換(77600km)




一連の電圧異常の問題で,遂にドック入り。出発時にはまだなんとか走行出来ていたが,電圧は徐々に下がり,到着出来たのはラッキーだった。念の為に別のバッテリーとブースターケーブルを載せていたが。案の定,工場に到着した時には再始動が出来そうにないので,そのまま整備場に入れ,エンジンを停止したら,もうスターターは回らに状態になってしまった。

これまでは,走行中にインパネランプがパルス的に2度高輝状態になるのをきっかけに電圧降下が発症するというもので,これが2度起きた。1度目の後は,駐車後にバッテリー上がりに至り,スターターも動かなくなった。ブースターケーブルで援助してもらい始動した後は,自然と症状は収まり,その後数日は全く問題なく走行出来た。数日(数週間)後にまた同様の状態に陥り,その後は復活することもなく,バッテリー充電をしても電圧は勝手に下がって行く状態に悪化してしまった。
【写真は自車から取り外したオルタネータ】



【購入した方のオルタネータ】外見はこっちの方が良さ気w


この手のトラブルはなかなか原因の特定が難しいと思われる。単にどこかのホット側の配線がアースに接触したのならヒューズが切れると考えられるし,コネクターの接触不良やギボシと配線の錆などによる導通不良ならどこかの昨日が損なわることはあっても,こんなにバッテリーの電圧降下を引き起こすとは考えにくい。そこでなんとなく思ったのは,オルタネーターの整流器か,逆電圧防止ダイオードの不具合だ。それにより異常電圧が発生し,高輝度状態になったり,ショート状態を引き起こした可能性があると言えるかも知れない。単に走行していると電圧が下がり,やがてバッテリー上がりに至るだけなら,ほぼオルタネーターの発電不良だろうが,バッテリーを充電しても,一晩すると電圧が下がる現象があったので複雑になった。

原因がはっきりしない状態ではあるが,走行しても電圧が14V台まで上がってこないので取り敢えず一番疑われるオルタネーターを交換してみることにした。フォーツー用のオルタネーターのリビルト品は存在しないので,新品か中古になる。前者は純正で5万円ちょっと。後者は状態の判断が難しいが,ヤフオクで5万1千q(2001年左ハンドル:GF-MC01M)で外したと表記のあるものにすることにした。電気部品は距離だけでなく,使用状況が大きく寿命を左右するのだが,値段の差が大きいので,今回はこの中古にした。送料・税込で12300円である。

パーツ交換後,工場でも数日走行したり,放置したりしたが,症状は発生しなかったらしい。引取日に200q程走行したが,発症なし。翌日も300q以上を走行したが,絶好調だった。このままで暫く様子を診るしかないだろう。もし,これが原因ならバッテリーを今年8月に交換したのはもったいなかった。みかんちゃんの方も同じで,原因がスターターであったのにバッテリーを交換した。それも2度も。ともあれ,今年はこれにて終了にしてもらいたいものだ。来月にはみかんちゃんの車検だし,ウォーターポンプとエンジンマウントを交換しておきたいと思っているので予算はもうない。出費は2万5千円程で収まった。

[追記]
交換後1週間,様々な使用状況で1000q程走行したが,異常はないようだ。キーON時の電圧は12V半ば位,発電開始時は14.3V位で,巡航時の電圧は14.2V負荷による変動は±0.1Vで安定しているが,どうもそれだけではないような気がしないでもない。