潜水艦

複葉機が好きである。しかし,それ以上に潜水艦が好きなのである。模型としてみた場合,潜水艦は大型艦とミゼット艦に分けられる。これはスケール的問題だけではなく,外観のメカニカルさによる分類と言えよう。大型潜水艦は全体的にのっぺりしているので模型として見栄えがしないのだ。

巷ではなんとなく1/350が潜水艦のスタンダード・スケールになりつつあるようだが,ちょっと小さい。1/144が最適なスケールではなかろうか。例えばUボート7型なら,4〜50cmになる。しかしながら,それでも船体自体はあまり見所がなく,司令塔部分のディテールアップは当然であろうが,面積が全体と比べると少ない。それ以外のディテールアップは,船体側部や甲板の水抜き孔を穿つ程度しかない。

それ以外でごちゃごちゃした部分を再現しようとすると,カットモデルを作るしかないのかも知れない。例えば,古いところではレベルの1/125のU−47,比較的新しいキットでは同社の1/144のU2540(タイプ21)がある。ひとクラス上になると1/72のタイプ7用の内部を再現したレジンパーツがある。これは全長が約1mに及ぶが,潜水艦は幅も高さもない(潜望鏡などが出っ張ってはいるが)ので,長さが1mあっても展示するにもさほど邪魔ではない。このキットも内部カットモデルの素材として貴重である。

一方で,ミゼットサブマリンは各国で開発されていたようで,特に,ドイツのものがキット化されている。これらは1/72か1/35が中心であるが,リンケージやコントロールロッド,コクピットなどが外から見えるので,そのゴチャゴチャ感が楽しく再現出来る。ただ,まだまだインジェクションキットが少なく,高価な割りに出来がいまいちのレジンキットしかないものもあるのが惜しい。潜水艦はパーツ数が少なく済むので,是非ともより多くの船種をインジェクションキット化してもらいたいものである。


1/35 スケール



● Uボート ビーバー (U-boot Biber) ● イタレリ Italeri
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● マイアーレ (S.L.C 200 Maiale) ●  イタレリ Italeri
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